夏真っ盛り、暑い日が続いておりますが、
今年は雨も多く地域によっても甚大な被害が出ました。
被害に遭われた方におかれましては心よりお見舞い申し上げます。
梅雨も終わりお客様からカビに付いての問い合わせが
多くなるのもこの時期です。
「表面にカビらしきものがある」から「内部にまでカビが生え、
カビ臭くなってしまった」というものまで多岐にわたります。

内部のお盆の部分のカビです↑
この程度のカビなら問題なく直ります。
引出し、お盆の中生えてしまったカビ↓


この位カビが生えてしまうと、少々処理が必要ですが
完全に直ります。
ではどんなケースでも完全に直るかと言いますと
「直らない場合もあります」
ではどんな場合かと言いますと
「臭いが取れない場合がある」と言うことです
カビの臭いは本当に厄介で、
何をどうしても取れない場合があります。
ですが取れる場合ももちろんあります
というよりもほとんどのケースでは臭いも取れるのですが
感覚的には95パーセントは臭いが取れるが残り5パーセントは
残ってしまう。ただその5パーセントが問題で
人によっては、気にならないが人によっては気になる
と言うことになります。
カビは菌です。その菌を完全に死滅させれば臭いは消えます
弊社では臭いが有る場合は、とある薬品を使用しております。

あまり知られたくないのでこんな形で紹介します。
前はエタノールを使用しておりましたが、
より殺菌力は強いみたいです。
インフルエンザウイルスにエタノールは効果がないがこれなら効くと
言われる消毒液です。ちなみにカビ臭くなった衣類にも
効果があるようです。
傷口の消毒にも使えるものなので害はないと思います。
カビの臭いに付いてはやってみなければわからないと言うところは
ありますが、完全な除菌が出来ますので効果は有ると思います。

先日NHKより取材を受けました。
海外向けに日本の伝統工芸や伝統文化を紹介する番組で
日本でも放映されるそうです。
後日ホームページ上で紹介致します。
桐たんすを小さくする方法はいくつかあるのですが
この方法は一度タンスをばらして使える材料を取り出し
小さいタンスを作り直す方法です。
よくランドセルを小さくして思い出のを残す方法と同じです。
修理前↓

高さが160センチのふつうの大きさのタンスです。
完成↓

えっと思われるかも知れませんが同じタンスです。
新しい材料は一切使用しておりません。
タンスを残したいけれど、どうしても置く場所が無い場合の
修理方法です。
こちらは制作前にお客様に提出した図面です。

元に戻すことは出来ないので図面で詳細に打ち合わせを行ってから
制作します
整理たんすをアンティークチェストに作り変えました。

こちらは修理前↑
中段と下段が同じ大きさの為
天板と台輪を取り付けて
横並びのチェストにしました


オイル仕上げ ライトブラウンです

木が古いほうが深みのあるとても良い色になります。
このたんすは、厳重梱包をしてアメリカに送りました。
3月初旬から制作をしていた、桐チェストが組みあがりました

実演会場でも制作の一部を行いました

ホゾ組が施されています

地板(底の板)にもホゾ組が施されています

このチェストは全て7分板と言って2センチ以上の木を使って制作してあります。

棚板、地板(底の板)とも2センチ以上の無垢板を使用しています。
これから引出しの制作を行います
今回は一般的な桐整理たんす(引出しのたんす)の中段を
3段引出しから2段引出しへ変更し
小ぶりなたんす2棹に変更します。
さて、どうなるでしょう!

↑修理前
↓まず金具を外します

↓背中の裏板を全て外します

↓すると反対側が透け透けになります

このたんすは3つに分かれます
中段部分を3段から2段へ作り直します↓

↓のこぎりで切断します

↓引出し1段分切断しました

のこぎり、ノミを使って
ホゾを作り直して組み立てます↓


↓組み終わりました

↓表面をガスバーナーで焼いています

↓表面にトノコを塗っています

↓金具の取り付けです

↓完成です

↓上段と中段を組み合わせてあります

↑本来なら高さが110センチになるのですが
引出しを1段減らすことで高さが90センチになっています。
この上にお仏壇を置くそうです。
一番下の部分は金具を民芸調に変更し
アンティークなチェストに作り直しました↓

高さの変更、横幅の変更など様々な修理方法が出来ます。